世界文学を読みほどく(池澤夏樹)

(略)世界は今や細分化していて、もはや全体像は描けない。では、どうなってきているのか。われわれは、今の世界を持ってはいるけれども、その全体はもう見えない。確かに一つの集合を成してはいるけれど、しかし脈絡がない。全体は誰にも見えない。みんなその一部を持ってきては、それぞれ勝手な物語を組み立てるだけです。
 このことを、批評家たちは、「データベースの消費」と呼びます。全てを投入した全体はある。その集合はある。しかし、仮にこれをデータベースと呼ぶとすれば、全体を見ることは誰にもできない。このデータベースを作っているカテゴリのツリー、ディレクトリもよくわからない。(P.408)

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